2017年03月16日

ベビースプーンの製作

雑貨屋宙の製品の中で最も良く売れている看板製品である「無垢の木のベビースプーン(赤ちゃんに離乳食を食べさせる用)」でございますが、今回、椿(つばき)の木を素材とした物のオーダーを頂きました。完成品の在庫がなかったので新たに製作したのですが、ついでにこの際製作過程なぞをレポート的に紹介してみたいと思います。
まずは、素材とする木についての思いなどから…
当工房の製作するカトラリー類はそのほとんどすべてに国産広葉樹を使用しているのですが、とりわけベビースプーンに関しては赤ちゃんの口の中に毎日入るものですので、輸入材などは決して使用したくありません。(なぜかというと海外からの運搬の際に薬剤による防腐処理をされている場合があり、それがされているかいないかを検証する事ができず有害な薬剤が使用されている可能性が決してゼロではないからです)
なので、使用する素材はほぼすべて「山から自分で伐ってきた木」をメインに使用しています。(今回製作に使用する椿の木もそのひとつです)自己伐採の風景はこちら
採取(伐採)から製品にするまでの間に自分以外の人の手が介入していないので、その安全性を100パーセント確約できます。
さてさてでわでわ、製作レポートです。
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製作には上画像にあるような型紙ならぬ「型木」を利用します。
同じカタチの製品を何個も作るような場合には製作の各工程ごとに仕上がり寸法や形状のラインを引くためにこういった型木を何種類か作っています。
で、今回の椿の木(これは伐採後4年ほど乾燥させた材です)を程よいサイズに製材した素材にまずは墨入れ(ラインを引く事)をします。
IMGP4343.JPG

次に機械で匙部分の上面の湾曲(しゃくり)を削りだした後に柄の部分に鋸で切れ目を入れた上で万力で挟んで固定し、スプーンの凹みを鑿(のみ)で彫り上げてゆきます。
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上下の画像は、凹みを彫り終わったところです。
ついつい深く彫り過ぎてしまいがちなのですが、この凹み部分はごく浅〜く仕上げるようにしています。あまり深すぎると赤ちゃんが離乳食を食べ口から出した時に窪みに離乳食が残ってしまうのです。自分の子供で何度も試した経験からたどり着いた深さと形状となっております。
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さてさて、次にベルトサンダー&ディスクサンダーという機械で外周の輪郭を仕上がりラインに沿って削りだします。
IMGP4325.JPG

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上画像は外周部側面に下部の仕上がり曲線ラインを墨付けしたところ。
そして、ここからが佳境です。
小刀で全体のカタチを三次元的に荒削りしてゆきます。
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上画像、小刀での荒削りが終わった後、目の粗い150番程度から240番320番と順に目を細かくしていきサンドペーパーで磨いてゆきます。(ひたすら磨きます)
IMGP4331.JPG
最終的には400番のサンドペーパーで仕上げます。上画像は成形の全行程が終わった図です。ふ〜う、しんどかった。しかし今回もまたしても良いモノができてしまった。と自画自賛。ビールが美味しいです。

ここからは鼻歌まじりでの最終段階の表面処理になります。
成形(&磨き)の完了したベビースプーンに食用くるみ油をまんべんなく擦り込んで素材表面によく浸透させた後、乾燥させます。本来は天日にさらして表面裏面それぞれ3,4日(あわせて1週間)ほどかけて乾かすのですが、冬場は気温が低いので(くるみ油は25度以上の温度下で光が当たる事によって固まるのです) 自作の乾燥BOXに入れて紫外線ライトを当てつつ今回は裏表3日ずつ約1週間ほどかけて乾燥させました。
IMGP4338.JPG
完成っ!
成形直後の白木の状態に比べると、色が一段濃ゆくなり深みを増しております。

と、いう訳で畳み掛けるようなイキオイで進んでしまいましたが、以上ベビースプーン製作レポートでございました。
でわでわ、また。
posted by 宙アニ at 11:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 木工 | 更新情報をチェックする

2015年12月24日

梅の木の伐採

「地産地消」というのが、雑貨屋 宙のメインテーマだったりしております。なので宙の木工製品の原材料としての木材の半数は実際に山に分け入り自分で切ってきた木を使用しています。(現状では残り半数輸入材を購入したりもしていますが、いずれは100パーセント自己調達を目指しているところです)
木を建築や木工の材料として使用する為にはその切り時(伐り旬)という物がありまして、それが11月〜12月です。生えている木の中の水分量が最も少ないこの時期に伐った木は虫もつきにくく乾燥させる際に起る収縮や歪みや割れなども最低限となり良い材となるのです。
という訳で、夏からマークしていた梅の木を山に切りに行ってきました。
IMGP2135.JPG

松江市の忌部山中に生えているこの梅の木は樹齢30〜40年といったところでしょうか。幹の太さは一番太いところで直径30cmくらいあります。今年の夏に大風で根元の土砂が崩れ倒れてしまった木なのですが倒れただけで葉っぱは青々としておりまだ生きていたので地主さんにお願いして秋の切り時の時期まで寝かせておいてもらったものです。
IMGP2136.JPG

愛用のチェンソー(ハスクバーナー)で小一時間格闘して伐採(と言うよりすでに倒れてるので解体ですね。)作業終了しました。使い易いサイズに切り分けた部材5~6本程度が収穫できました。工房に持ち帰り冬の間に製材して少なくとも3年は乾燥させます。
posted by 宙アニ at 10:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 山仕事 | 更新情報をチェックする

2015年12月21日

木製マグカップ完成の図。

完成した3個の木製マグカップです。
IMGP2158.JPG

奥の2つは左側が桜、右側が枝葉が神事に使用される事で知られる榊(サカキ)の木です。
ご注文主さまのご要望でウレタン系樹脂を浸透させて木質を強化する処理を施しました。
手前まん中の物は特別仕様のカタチで「まあるく」作ってみた物の完成形。(桜で作って宙定番のくるみ油オイル仕上げです)これは一品モノのつもりで作った物でしたが、殊の外よいカタチに仕上がったので宙の新製品としてラインナップに加える事にしました。
さてさて、製作はしんどいけれども楽しい木製マグカップなんですが、ここにきて原材料不足となってきております。色んな木で作ってみたいのですが当分の間は欅(ケヤキ)材一種類のみでの製作となりそうです。
posted by 宙アニ at 12:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 木工 | 更新情報をチェックする

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